毎年5月の第1月曜日に開催されるファッション界最大の祭典「メットガラ(Met Gala)」。2025年は5月5日、ニューヨーク・メトロポリタン美術館で開かれ、「Tailored for You(あなたのための仕立て)」というドレスコードのもと、世界中のセレブたちが一堂に会しました。
今年のテーマは、同美術館衣装研究所の春季展「Superfine: Tailoring Black Style(スーパーファイン:ブラック・スタイルの仕立て文化)」の開催に合わせたもので、ブラックカルチャーに根差したテーラリング(仕立て)の伝統と美学がフィーチャーされました。
トロフィーもスピーチも不要。この夜、最も重要なのは、“招待されること”自体と、レッドカーペットで世界中の注目を集める瞬間。映画界、音楽業界、政財界といった各界のトップたちが厳選されしゲストとして招かれ、それぞれが“歩く展示”となってテーマを体現する姿が圧巻です。
レッドカーペットに登場した主なセレブたち:
シンシア・エリヴォ、ダイアナ・ロス、ゼンデイヤ、ビーナス・ウィリアムズ、シモーン・バイルズ、パメラ・アンダーソン、サラ・スヌーク、BLACKPINKのジェニー、ウーピー・ゴールドバーグ、バズ・ラーマン、トラメル・ティルマン、ファレル・ウィリアムス、ルース・E・カーター、バッド・バニー、シドニー・スウィーニー、マイリー・サイラス、ティヤナ・テイラー などなど、錚々たる顔ぶれが登場しました。

共同ホストには豪華な面々が集結:
2025年の共同ホスト(コ・チェア)を務めたのは、コールマン・ドミンゴ、ルイス・ハミルトン、A$APロッキー、セイディー・シンク、ファレル・ウィリアムス、そしてヴォーグ誌編集長のアナ・ウィンター。さらに、NBA界のスーパースター、レブロン・ジェームズが名誉ホストとして名を連ねています。
ホスト委員会メンバーには各界の実力者がずらり:
アンドレ3000、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ、ジョーダン・キャッスル、ダッパー・ダン、ドウチー、アヨ・エデビリ、エドワード・エニンフル、ジェレミー・O・ハリス、ブランドン・ジェイコブス=ジェンキンス、ラシード・ジョンソン、スパイク・リー&トーニャ・ルイス・リー夫妻、オードラ・マクドナルド、ジャネール・モネイ、ジェレミー・ポープ、エンジェル・リース、シャカリ・リチャードソン、タイラ、アッシャー、カーラ・ウォーカーらが名を連ねました。

展覧会は5月10日開幕
今回の展示「Superfine: Tailoring Black Style」は、モニカ・L・ミラーによる2009年の著書『Slaves to Fashion』から着想を得ており、「存在感」「所有」「自由」「敬意」「美」「クール」「偽装」「遺産」「都会性」など、ブラック・ダンディズムを象徴する12のキーワードで構成されています。
展示には、トークワース・ダイソン、タンダ・フランシス、アンドレ・グルナール・マツワ、タイラー・ミッチェルらによる衣装、絵画、写真などが出展。18世紀から現代まで続くブラック・スタイルの系譜をたどります。

本展は、2025年5月10日から10月26日まで、ニューヨーク・メトロポリタン美術館(本館/フィフス・アヴェニュー)で開催されます。