日. 4月 27th, 2025

2022年、映画界に奇跡が起きました。それが、トム・クルーズ主演『トップガン マーヴェリック』の公開です。

私は公開初日にIMAXで観て、上映後に拍手が起こるという映画館ならではの体験を味わいました。あまりの熱に、その後3回も劇場へ足を運びました(計4回!)。
そして、劇場公開から3年近く経った今でも、ふとした瞬間にあの余韻が蘇るほど心を掴まれた作品です。


1. この映画は、ただのアクションではない。「人間の物語」だ。

本作の大きな魅力は、単なる“戦闘機映画”ではなく、「人間の弱さ」や「成熟」、そして「継承」を描いた物語であることです。

トム・クルーズ演じるマーヴェリックは、36年経っても“トップガン”であり続けています。
しかし、年齢を重ね、かつてのように無鉄砲ではいられない。上官との対立、教え子との葛藤――彼が向き合っているのは、かつての“自分自身”なんですよね。

そして今作は、そのマーヴェリックが若きパイロットたちを導く立場になった姿を描く点が肝です。かつての自分と同じような才能と危うさを持つ若者たちに、自分の経験と信念を託していく。その過程で、彼自身もまた成長していく。

つまり、『トップガン マーヴェリック』は“かつての自分”に別れを告げるための映画でもあるんです。


2. ノスタルジーと今を繋ぐ、映画史的挑戦

冒頭の空母シーン、テーマ曲、サングラス、バイク――上映が始まってから懐かしさに心が震える演出が次々と押し寄せてきます。劇中のセリフからも前作とのリンクが垣間見えて、前作のこことリンクしてる!このシーン見覚えがある!と感じる場面が多かったです。

しかし本作がすごいのは、“ただのファンサービス”ではなく、そこに新しい文脈と現代的な技術が伴っていること

  • 戦闘シーンはすべて実写(俳優たちは本当に訓練を受け、戦闘機に乗って演技している)
  • CGでは味わえない“本物の空”のリアリティとスピード感

そしてトム・クルーズが長年出演を断っていた理由も、脚本の質とテーマ性が本物になるまで待っていたから。

ただの続編ではなく、36年の時を経て“作る意味のある映画”を完成させた彼と製作陣の執念には、観るたびに胸が熱くなります。そしてそれこそがこの続編が成功した理由にもなります。昨今、リブートや続編が一作目の評価を超えられず苦戦することが多くなってきています。基本的に一作目を上回るのは無理だと言われているほどに。ですが、本作はそういった人々の心配をよそに、大成功を収めました。そして何度も見たくなる作品となり、多くの人の心に残りました。


3. 若い世代にも届く、普遍的なテーマ

一番感動したのは、前作を知らない若い世代がこの映画を観て、後から1作目を観に行く現象が起きたこと

本作は「知らなくても楽しめる」だけじゃない。「観たあとに前作を知りたくなる」脚本になっている。それこそが脚本の巧さであり、トムのプロデュースの妙だと思います。

✈ 若い世代にも刺さる5つのテーマ:

  1. 不器用な父性と師弟関係
  2. 才能よりも信念と覚悟
  3. 過去との和解
  4. 仲間を信じ抜くことの大切さ
  5. 自分の限界を超える勇気


4. これはトム・クルーズが観客へ贈る“ラブレター”

トム自身が劇中で何度も繰り返す「死ぬ覚悟ではなく、生きて戻る覚悟」という言葉。
それは彼の映画人生そのものだと感じます。

彼は映画を「安全に済ませるビジネス」ではなく、「観客のために命をかける価値のある仕事」と信じてきた。
だからこそ、自ら訓練に参加し、若い俳優たちと同じ現場で汗をかいたんです。

そんなトムの渾身の本作は、多くの人が映画館で映画をみる楽しみを再確認した作品でもあります。コロナ禍でストリーミングサービスでの配信が活発になり、映画館で映画を見れるようになっても配信を待つという人が急増した2021年。その翌年に公開された本作は映画館だからこそ味わえる没入感や感動、躍動感というのを観客に見せてくれました。

観客をただ楽しませるためだけでなく、観る人の心や人生に響く作品を送り出しているトム。

そしてそんなトムに私は――

ジャパンプレミアで直接お話しする機会をいただきました✨
彼の目の奥には「本物を届けたい」という揺るぎない情熱が宿っていました。まさに“映画の神様”でした。


配信情報(2025年4月時点)

現在『トップガン マーヴェリック』は以下のプラットフォームで視聴できます:

  • Amazon Prime Video(見放題)
  • 💿 レンタル/購入:Apple TV、U-NEXT、Hulu ストア、Google Play、YouTube など

大画面×良い音響で観ることを全力でおすすめします!


最後にひとこと。

「映画館で観るべきだった」と後悔している人も、
まだ観ていない人も、
これから何度でも観たくなる1本。

そして何より――

トップガン1を観て、マーヴェリックを観て、また1に戻る。
このループがエモすぎる…!

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